モノのインターネット(Internet of things: IoT)ムーブメントや、電子工作プラットフォームの発展に伴い、極めて高機能な電子部品、サービス等が安価で手軽に利用できるようになりました。3Dプリンター等の性能も飛躍的に向上しており、ここに高専生の高い実装力と、高専の優れた環境が加わると、実用的なプロトタイピングまで数日しかかからないという状況が生まれています。
本研究室では、課題解決型ものづくりを通して、社会貢献と学生教育の両立を図るシステムの確立を目指しています。社会的要求はある一方、企業が経済の理論ゆえに実現できないような、ニッチ、ロングテール部分の課題解決を、高専が担えればと考えております。
C3-less 電力センサ(非接触・無給電・無線電力計)
また、開発したセンサを壁のコンセントに埋め込み、簡便にスマートホーム化を行うシステムも試作しています。
CEATECで展示を行い、日刊工業新聞、ASCII.jpで紹介していただきました。
https://www.tokyo-kosha.or.jp/sekai2020/ceatec_tycoh.html
ガスにゃん(CO2可視化デバイス)
狩猟罠監視システム
鳥獣被害は年間200億円程度と見積もられており、さらに増加すると考えられます。これは、薪から石油へのシフトで過去例を見ないほど森が豊かである事と、オオカミの絶滅により淘汰圧が低くなったことで、草食動物が際限なく増えてしまっているためです。解決のためには、狩猟による調整が効果的ですが、猟師の減少、高齢化も進んでしまっており、鳥獣被害対策は待ったなしの状況です。
効果的な狩猟方法として罠猟があります。しかし、山中に仕掛けた罠を毎日監視する必要があるため管理が大変であり、会社員等が猟を行う大きな障害となっています。
そこで本研究室では、くくり罠にも使える簡便な罠監視センサと、屋外でも使用できるゲートウェイを開発し、Web上で罠を監視できるシステムを実現しました。以前から種々提案されているシステムですが、小型で簡便であるようにノウハウを投入しています。