東京高専 水戸研究室

電子デバイス開発

モノのインターネット(Internet of things: IoT)ムーブメントや、電子工作プラットフォームの発展に伴い、極めて高機能な電子部品、サービス等が安価で手軽に利用できるようになりました。3Dプリンター等の性能も飛躍的に向上しており、ここに高専生の高い実装力と、高専の優れた環境が加わると、実用的なプロトタイピングまで数日しかかからないという状況が生まれています。

本研究室では、課題解決型ものづくりを通して、社会貢献と学生教育の両立を図るシステムの確立を目指しています。社会的要求はある一方、企業が経済の理論ゆえに実現できないような、ニッチ、ロングテール部分の課題解決を、高専が担えればと考えております。

 

C3-less 電力センサ(非接触・無給電・無線電力計)

 工場などの製造現場においては、機器個別の動作状況、消費電量を知りたいという要望があります。機器個別の状況をリアルタイムかつ遠隔で把握することで、生産設備の監視業務を低減することが可能だと考えられます。また、機器の稼働率を分単位で把握できるようになることから、稼働率記録業務の低減、マシンタイムの有効活用による生産性向上等が期待されます。
 これら要望を満たす手段として、「安価で多点計測に適し、簡単に後付けできる電力計」が適している考え、非接触かつ無給電で半永久的に動作する小型の無線電力センサを開発しました。

 

 現在は地元企業と協力して特許を取得(特許第6278377 号)し、エンジニアリングサンプルを出荷中です。
また、開発したセンサを壁のコンセントに埋め込み、簡便にスマートホーム化を行うシステムも試作しています。
 下記の動画は、ロボットインターフェース(Sota)を用いて、節電・見守りにデータを活用するデモです。

 

浜松市水窪町にて実証実験を行い、この様子を静岡新聞と中日新聞に紹介して頂きました。
インタラクション2016にて発表を行い、この様子をrobotstart.infoに紹介して頂きました。

CEATECで展示を行い、日刊工業新聞、ASCII.jpで紹介していただきました。
https://www.tokyo-kosha.or.jp/sekai2020/ceatec_tycoh.html

 

ガスにゃん(CO2可視化デバイス)

 二酸化炭素濃度は、見えないがゆえに軽視されがちですが、学習効率や作業能率に大きく影響することが明らかになっています。そこで、部屋の二酸化炭素濃度を可視化するデバイスを製作しました。
 小型かつキャラクター性を持たせた造形で、ある程度の注目を得つつ、空間に溶け込むデバイスを目指しています。二酸化炭素濃度に応じて緑から赤へと色を変化させることで、オフィスや教室などの広い空間でも二酸化炭素濃度を把握できるようにしました。また、測定値は無線でクラウドへ送信し、時系列グラフで確認することが出来ます。安価なセンサを用いて低価格化を行うと同時に、ニューラルネットワークによる補正で精度を確保しています。

 

 

狩猟罠監視システム

鳥獣被害は年間200億円程度と見積もられており、さらに増加すると考えられます。これは、薪から石油へのシフトで過去例を見ないほど森が豊かである事と、オオカミの絶滅により淘汰圧が低くなったことで、草食動物が際限なく増えてしまっているためです。解決のためには、狩猟による調整が効果的ですが、猟師の減少、高齢化も進んでしまっており、鳥獣被害対策は待ったなしの状況です。
効果的な狩猟方法として罠猟があります。しかし、山中に仕掛けた罠を毎日監視する必要があるため管理が大変であり、会社員等が猟を行う大きな障害となっています。
そこで本研究室では、くくり罠にも使える簡便な罠監視センサと、屋外でも使用できるゲートウェイを開発し、Web上で罠を監視できるシステムを実現しました。以前から種々提案されているシステムですが、小型で簡便であるようにノウハウを投入しています。